2011年8月7日日曜日

1.3 インド人の時間感覚 : この瞬間に生きるインド人

まさにインド人は「今日に生きる」「この瞬間に生きている」という思いが日本人に比べると格段に強い。

これが普段の行動にどう表れるかというと、「計画や予定よりも、今この瞬間の思いを最優先する」という事になる。 別の表現で言うと「ドタキャン」が多い、「朝令暮改」が多いという事になる。

職場で週末にイタリアン・レストランに行こうと盛り上がっていて、当日の夕方になって「ドタキャン」するのは当たり前、、と言うのがインドの一般常識らしい。 ただ、そのお断りの理由が日本人には理解し難いものがある。「お祖母さんの誕生日」「友達の子供の誕生会」「姉の買い物に付き合わなくてはならない」等、、インドに来た当初は自分のインド人の中におけるポジションの低さに少々自己嫌悪に陥った思い出がある。 会社の中でも、「アレ?いつ間に方針転換したの。。」という事も度々あったような気もする。

「PLAN」とか「スケジュール」に対する感覚がインド人と日本人で異なる主要因ではないかと思われる。インド人は現在起こっている事に対して対応する能力は凄いが、現在ではない事(過去、未来)にエフォートを注ぐという発想が無い、というかそこに価値を置かない。

日本で新幹線が47年間死亡事故が無いというその裏では、あらゆる過去に起こった事故や故障の原因を調べ恒久的な対策を取って行く、、日本的な発想というか素晴らしい一面だが、インドでは無理なような気がする。

「過ぎ去ったものは早く忘れて次へ行こう、先の事を考えたって、その時になってみないと分からない。」 こう書くと、インドはデタラメのような所かと。。思えてしまうかもしれないが、、実際は日本人と同じ時間感覚を持った超優秀な一握りのインド人が全てをコントロールしている(のではないかと思う)。

これはまた後々書こうと思っているが、日本人の行動は「must, should be 」から促されている場合が多いような気がするが、インド人の行動のベースはこの瞬間の「want」だ。だからインド人の上司の元で働くのは少々覚悟が必要だ。

【今日の写真】
最初にインドに来た日の午後、泊めてもらった友人の親戚のオバサン宅に招かれて撮った一枚。 写真を撮らせて欲しいと言ったところ、「サリーを着てくるから待って」と言われて、、ちょっとしたスナップのつもりが、、ずいぶん時間を取らせてしまって申し訳なかった、、記憶がある。 

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